お口のニオイ大丈夫!?【口臭の原因と口臭予防について】
こんにちは。
大阪市北区 南森町 増田歯科矯正歯科で理事長をしております歯科医師の増田です。
みなさんは、ご自身のお口のニオイについて気にされたことはありますか?
最近では人前でマスクを外す機会も増えてきたため、
当院でも口臭をお悩みの1つとしてご相談される患者さまも増えてきました。
実は、お口のニオイには様々な原因があり、中には病気由来の口臭もある為注意が必要なのです。
今回はそんな口臭の原因とその予防方法について解説します。
1,口臭の主な原因
2,口臭を調べる方法
3,臭くないのに気になるのは、心理的口臭症?
4,口臭を予防しよう
5,まとめ
1,口臭の主な原因
①飲食物
香りの強い食品(にんにく、玉ねぎなど)やスパイシーな料理を摂ると、口臭が発生しやすくなります。
これらの食品に含まれる硫化物と呼ばれる成分が原因で、一時的なことが特徴です。
その他にも、納豆やキムチ、コーヒーの摂取後もニオイがすることがあります。
②口内細菌の増殖
口腔内には細菌が多く存在し、これらの細菌が食べかすや残留物を分解する際に悪臭を発生させます。
お口のケアが不十分な場合には特に細菌が増殖しニオイの原因となります。
細菌は特に「舌苔」という形で舌に付着することが多く、健康な時も多少付着しますが、脱水や胃腸の病気などの体調不良によって増殖します。
③歯周病
歯周病は歯茎の炎症や感染が進行した状態で、歯茎からの出血や腫れ、歯のぐらつきが症状として現れます。
歯周ポケットとよばれる歯と歯茎の隙間に菌が増殖して強いニオイを発します。
④ドライマウス(口内乾燥症候群)
お口の唾液不足が口臭を引き起こすこともあります。
唾液は自浄作用といって、口腔内の細菌の成長を抑えて悪臭を防ぐ役割があります。
寝ている間にお口があいていると、朝の口臭が気になるのはこのためです。
口呼吸やその他原因によるお口の乾燥によってこの自浄作用が発揮されず、お口のニオイが強くなってしまいます。
また、ドライマウスは極度の緊張やストレスによっても引き起こされるため注意が必要です。
⑤喫煙やアルコール
喫煙者はタバコの成分が口臭の原因となるため注意が必要です。
また、アルコールもその成分が口臭を悪化させる可能性があります。
禁煙や控えめな飲酒が口臭の改善につながります。
⑥その他病由来のもの
鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気、糖尿病、肝臓疾患などが原因で口臭が起こる場合もあります。
扁桃腺炎、慢性鼻炎、副鼻腔炎(蓄膿症)など、感染による炎症が鼻やのどにあると、口の中に炎症物質が流れ込んで口臭を発生させます。
また、逆流性食道炎などでは、すっぱい胃液が食道に逆流することによって口が臭うことがあります。
2,口臭を調べる方法
自分は口臭がにおっているのか、確かめたい方も多くいらっしゃるかと思います。
ここでは、口臭を調べる方法について紹介します。
①息を袋に出す
ビニール袋に息を吹き込み一旦閉じたあとに、自分でニオイを嗅いでみましょう。
もし気になるニオイがあれば、口臭の可能性が高いです。
②唾液のニオイを確認してみる
自身の唾液のニオイを嗅いでみて気になるようであれば、口臭が発生しているかも。
口臭がキツイ場合は、唾液にニオイがあることが多いです。
③舌の状態を確認
鏡で舌を見てみましょう。
このとき、もし「舌苔」と呼ばれる白〜黄色っぽいコケのようなものがついていたら口臭がある可能性が高いです。
歯磨きの習慣が少ない人、ストレスの溜まっている人、口呼吸の人などに溜まりやすく
食べカスや細菌が堆積することで口臭の原因になります。
④口臭検査を受ける
口臭のチェックで最も確実なのが、歯科医院で受ける口臭検査です。
口臭の値を数値で確認できるため、口臭がしているかどうかだけでなく
どのくらいニオイが強いかも調べることができます。
3,臭くないのに気になるのは、心理的口臭症?
心理的口臭症とは、実際には口臭がないにも関わらず、患者自身が強く口臭を感じる症状のことを指します。
この症状は主観的であり、他の人からは口臭が感じられないことが一般的です。
心理的口臭症は主に精神的な要因によって引き起こされ、以下のような特徴があります。
①強い不安や自己意識
ご自身の口臭を強く気にするあまり、他人とのコミュニケーションにおいて不安や自己意識を感じます。
これがさらなるストレスを引き起こし、ストレスの悪循環に陥ることがあります。
②無意識の癖
無意識のうちに口を触ったり、歯磨きやうがいを過剰に行ったりすることがあります。
逆に、これらの行動が実際に口臭を引き起こすということもあります。
③コミュニケーションの制限
ご自身の口臭の恐れから社交的な場面を避けることが多く、友人や家族との交流が制約されることがあります。
心理的口臭症の原因には、過度なストレス、社会的な圧力、自己評価の低さなどが関与しています。
治療の際には、心理療法やカウンセリングが有効であり、患者様の自己受容感や自己評価を改善することによって
少しずつ心理的な回復を行っていくことが必要です。
この際、歯科医師と専門機関の協力も重要で、実際の口臭の有無を評価し、患者に安心感を提供する役割があります。
このような心理的口臭症の場合は、心と体の関係が密接な症状であるため、
医科と歯科を連携させた総合的なサポートを行っていきます。
4, 口臭を予防しよう
⑤タバコやアルコールの制限
強い口臭の原因となる喫煙や飲酒は、摂取頻度を控えるか、止めることを検討しましょう。
特にタバコは歯周病の原因にもなるため、禁煙は非常に有効です。
⑥キシリトールガムを噛む
ガムを噛むことで唾液が分泌され、お口の中を潤したり洗浄したりしてくれます。
この際虫歯予防の観点からも「キシリトールガム」を選ぶようにしましょう。
歯科専売のガムもございますので気になる方はお声がけください。