子どもの食べムラ、食に興味がない、指しゃぶり【小児歯科医が解説!】
こんにちは。
大阪市北区 南森町 の歯医者さん 増田歯科・矯正歯科で歯科医師をしている増田智基です。
子育てをしていると、お子さんのお食事について悩む機会も多くでてくると思います。
今回の記事では、当院で赤ちゃん歯科・小児歯科を行う際に寄せられるご質問からケースごとにいくつかピックアップして回答していきます。
同じようなお悩みがある場合は、ぜひ参考にされてください。
1,食事に時間がかかるケース
「食べるのに時間がかかってしまいます。どうしてなのでしょうか?」
2,食事に関心を示さないケース
「たべることに興味がありません。どうすれば興味をもってくれますか?」
3,指しゃぶりでお困りのケース
「3歳を過ぎても指しゃぶりが減りません。どうすればいいですか?」
1,食事に時間がかかるケース
「食べるのに時間がかかってしまいます。どうしてなのでしょうか?」
1回のお食事に毎回時間がかかると、お子さんの体力や集中力も消耗しますし、お忙しい保護者にとっても大変ですよね。
食事に時間がかかる理由については、さまざまな要因が影響している可能性があります。
以下に、3つの主な要因について説明しますので、どの要因に当てはまっていそうかお子さんの様子を観察してみてください。
①歯科的な要因
・歯並びや噛み合わせの不全
お口の環境が噛みにくいことや、お口周りの筋肉や舌の使い方に問題があると、噛むことに時間がかかってしまいます。
・むし歯や口内炎がある
一過性に食事に時間がかかるときには、むし歯で歯が痛む、口内炎があり食物がしみて痛いといった可能性もあります。
②日常生活と食事環境の要因
お食事の際に十分な空腹感を持てていない場合は、おやつの量やタイミングを見直してみるといいかもしれません。
また、体を使った遊びが少ない場合はエネルギーの消費が少なくお腹がすかないままお食事も時間を迎えていることも。
この場合、要因となる生活習慣を見直すことでお食事の時間が改善します。
お子さんが望む量を超えてお食事を強制したり、お子さんが小食であると断定して過剰な食事を与えたりすると時間がかかる場合もあるので、様子を見ながら適量を与えることも重要です。
③心理的な要因
性格が消極的なお子さんの場合、食事に対して少ない一口量で食べることが多く、完食に時間がかかります。
また、食事の環境や一緒に食べる相手が変わることで食事環境の変化に適応しにくくなり、お食事の時間が長引くこともあります。
お子さんに当てはまりそうな要因はありましたか?
①については特に専門的な内容となっておりますので、ご不安な場合は1度かかりつけクリニックに相談してみると安心かと思います。
その他の要因に関しても判断が難しい場合はお気軽にお問い合わせくださいね。
2,食事に関心を示さないケース
「たべることに興味がありません。どうすれば興味をもってくれますか?」
お子さんが小食な場合や食べムラが多いと、栄養補給の面で心配になりますよね。
同時に、せっかくお食事を用意しても食べてくれないことで、保護者のフラストレーションも溜まってしまいます。
① 食事の時間を楽しくする
お食事の際には孤食にならないように注意し、出来る限り家族と一緒に食べる機会を持つことが大切です。
(孤食=一人で食事をとること)
楽しい食事の時間を家族で共有し、食材のおいしさや食事の楽しさについても会話をすることで、少しずつ食事への興味を引き出すことができます。
② 体をうごかしてお腹をすかせる
日によって食べムラがある場合は、もしかすると、お腹が空いておらずお食事に積極的になれていないのかもしれません。
たくさん遊んでエネルギーを消費すると、脳が栄養を補給しようと司令を出しお腹がすきます。
③食材に興味を持つ工夫をする
絵本や図鑑を使って「どの野菜が食べてみたい?」など食材に関するコミュニケーションをとることで、興味をひきだしましょう。
時間に余裕のある時には、
・購入するときにお子さんに食材を選んでもらう「どのりんごが美味しそうかな?」
・安全に配慮しながら一緒に料理をする
・お子さんに盛り付けをしてもらう
など、お食事が完成するまでの過程にお子さんを関与させることにより興味を持ってくれるようになることもあります。
3,指しゃぶりでお困りのケース
「3歳半を過ぎても指しゃぶりが減りません。どうすればいいですか?」
指しゃぶりが歯並びに悪影響を及ぼす可能性については、多くの保護者が気にされる問題ですよね。
指しゃぶりやおしゃぶりは、乳児期ではほとんどのお子さんにとって当たり前の行動ですが、
通常、3歳を過ぎると社会性の獲得によって徐々に減少する傾向があります。
(もちろん、お子さんによって時期に多少の幅がございます。)
ですので、小児歯科学会でも、指しゃぶりは3歳までは無理にやめさせなくても良いという風に言われています。
歯並びの観点からみても、この時期までの指しゃぶりは特にその後の歯並びには影響を及ぼさないこともわかっています。
その後、幼稚園や保育園に通い、保護者の方以外の人との関わりを通してお子さんが羞恥心を持ち始めると、徐々に指しゃぶりが特定の状況に制限されることがよくあります。
(おうちの中だけ、寝る前だけ、など)
しかし、3歳後半から4歳にかけても頻度が減ってこない場合、お子さんの様子をみて介入が必要です。
特に、環境に変化のある時期は、ストレスを落ち着かせるためにかえって指しゃぶりの頻度が一時的に増えてしまうこともあり、
この場合、お子さんの不安やストレスを解消していくことで徐々に減ってきます。
指しゃぶりをやめるかどうかは、お子さん自身がそれを望むかどうかにかかっています。
ですので、その気持ちを引き出すために、周囲がサポートして導いてあげることが重要です。
また、トレーニングに関しても、お子さんにの不安やストレスがかかっていそうな場合は、指導のペースを考えなおすことも必要です。
特に、5歳を過ぎてもやめられない場合は、おこさんご本人も指しゃぶりを恥ずかしい(だけどやめられない)と感じていることも少なくありません。
達成できそうな小さな目標から設定し、カレンダーを使用して成功した日には保護者と一緒にシールを貼り付けるなどしてお子さんに成功体験を積んでもらうことで、徐々に自信をつけていってもらいます。
いずれにしても、お子さんが自分から「指しゃぶりをやめたい」という気持ちを持つことが、指しゃぶりをやめる第一歩となります。
苦いマニキュアを使用する、などの罰則的方法よりも、お子さんのの意欲を引き出すアプローチの方が効果的です。
いかがでしょうか?
トレーニングはおうちで少しずつ行うものも多くありますが、
余裕がない日に上手くいかずパパママのストレスが大きくイライラしてしまう場合は、一度諦めても大丈夫。
1日出来てなくても、大きな問題はございません。
お子さんのお食事にはに悩みは尽きないものですが、私たちが最も重要だと思うのは
「保護者の方がハッピーでいること」です!
お子さんを長い目で見守り、一緒に子育てを楽しみましょう!
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出典:医歯薬出版株式会社 ママ&パパの疑問に答える「乳幼児の摂食支援」
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