【歯列矯正】インビザライン矯正とワイヤー矯正の違いを専門医が徹底比較
こんにちは。
大阪市北区 南森町 増田歯科・矯正歯科で理事長をしております歯科医師の増田です。
大人の歯列矯正は、伝統的なワイヤー矯正と、最新のインビザライン矯正、大きく分けて2つの方法にわけられ
治療中の見た目や管理方法などそれぞれ異なる特徴があります。
だからこそ、いざ矯正治療をしようと思ったときに、どちらを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
今回の記事では、インビザラインとワイヤー矯正について費用・期間など8つの観点で徹底比較しています。
各矯正治療のメリット・デメリットや特徴についても紹介するので、歯科矯正を検討している人は必見です!
1.インビザライン矯正とワイヤー矯正の方法の違い
2.値段はどっちが安い?
3.期間・通院頻度はどっちが多い?
4.痛みはどっちが少ない?
5.治療中の見た目が目立ちにくいのはどっち?
6.食事しやすいのはどっち?
7.歯磨きしやすいのはどっち?
8.自己管理しやすいのはどっち?
9.まとめ
1.インビザライン矯正とワイヤー矯正の方法の違い
まずは、それぞれの方法について確認していきましょう。
【ワイヤー矯正】
ワイヤー矯正は歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーでそれらをつなぐことで歯を移動させる方法です。
以前は金属製の銀のブラケットを用いていましたが、最近では目立ちにくいクリアな素材も人気です。
従来からあるオーソドックスな方法で、どんな歯並びにも適応できる特徴があります。
【インビザライン矯正】
インビザライン矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを使用して歯を移動させる方法です。
患者様の歯並びに合わせてオーダーメイドで作成したマウスピースを10日~2週間ごとに交換することで
少しづつ理想の歯並びに近づけていきます。
インビザラインは、数あるマウスピース矯正の中でも比較的適応できる症例は多いですが
複雑な歯並びの場合は適応が不可となる場合もあります。
2.値段はどっちが安い?
矯正治療はほとんどの場合保険適応外なので、その費用も気になるポイントですよね。
歯科矯正にかかる費用は、一般的に
「矯正装置の選択」
「部分矯正か全体矯正か」
「ワイヤー矯正の種類」
によって変わってきます。
相場の目安としては下記の通りですが、自由診療のため
クリニックによって値段設定に若干の違いが出ます。
インビザラインの値段
インビザラインの費用は、「全体矯正か部分矯正か」と、「歯並びが軽度・中等度・重度か」で大きく変わります。
- 部分矯正:〜40万
- 全体矯正:60万〜100万
ワイヤー矯正の値段
ワイヤー矯正は表側矯正・裏側矯正・ハーフリンガル矯正といった種類で相場が分かれます。
- 部分矯正:30万〜70万
- 全体矯正:60万〜170万
※全体矯正のうち、表側矯正は~100万程度、裏側矯正は~170万程度が一般的です
※その他、ブラケット素材の種類によっても違いがでてきます
相場として、部分矯正が可能であればあるほど安く、全体矯正の中でも高度な専門技術が必要な裏側矯正が最も高くなっています。
3.期間・通院頻度はどっちが多い?
矯正期間も、矯正装置の種類と範囲によって異なります。
インビザラインの期間・通院頻度
インビザラインの治療期間の目安は、以下の通りです。
- 全体矯正:1〜3年
- 部分矯正:半年〜1年
マウスピースは自分で取り外しや交換が可能なため、装置の調整のために通院する必要がありません。
通院回数は1〜3ヶ月に1回ほどです。
ワイヤー矯正の期間・通院頻度
ワイヤー矯正の治療期間の目安は、以下の通りです。
- 全体矯正:1〜3年
- 部分矯正:数カ月〜1年
ワイヤー矯正の場合は、歯の動きを見ながらワイヤーの調整・交換を行い、矯正を進めていきます。
いずれの方法も、矯正範囲が限られる部分矯正は全体矯正よりも期間が短くなります。
また、自分でマウスピースの交換ができるインビザラインは、ワイヤー矯正よりも通院の頻度が少なくなります。
4.痛みはどっちが少ない?
痛みの感じ方には個人差がありますが、一般的にはインビザラインのほうが痛みを感じにくいといわれています。
ただ、マウスピースを外す時間が長くなると、動かした歯がすこしずつ元に戻ってしまうため
再度装着した際に痛みや違和感を感じることがあります。
一方、ワイヤー矯正はブラケット装置を装着した歯をワイヤーでつないで一気に力をかけるため
マウスピース矯正と比べ痛みを感じる方が多いです。
その中でも、矯正開始の直後や月に1回のワイヤー交換の直後は
歯に大きな力が加わるため、数日間は痛みを感じることがあります。
ただし、痛みは少しずつ落ち着いてくる場合がほとんどです。
また、ブラケット置が口の中にあたって粘膜や舌が傷つき、口内炎や傷ができてしまうこともあります。
5.治療中の見た目が目立ちにくいのはどっち?
見た目が目立ちにくいのは、インビザライン矯正です。
インビザラインで用いるマウスピースは透明で薄く歯に密着するため、ほとんど目立ちません。
これはインビザラインだけでなく、あらゆるマウスピース矯正で共通している特徴です。
一方、ワイヤー矯正の中でも表側矯正は歯の表側に装置がつくため目立ちます。
ただ、目立たない素材で作られた装置を使えば、ワイヤー矯正でもなるべく目立たないように工夫することができます。
反対にカラーゴムなどを用いてブラケット矯正中だからこそできるオシャレを楽しむ方もいらっしゃいます。
ブラケット矯正の中でも装置を歯の裏側につける裏側矯正は、表側からはほぼ見えないので目立ちにくいです。
6.食事しやすいのはどっち?
食事がしやすいのは、インビザライン矯正です。
マウスピースは食事のときに取り外せるため、違和感なく摂ることができます。
飲み物については、水は装着したまま飲むことができますが、
コーヒーや緑茶などはマウスピースや歯への着色の可能性があるので、装着時は飲むことができません。
また、甘い飲み物や清涼飲料水、糖類が多く含まれるお酒なども虫歯の原因になるためNGです。
熱い飲み物もマウスピースの変形の恐れがあるので注意しましょう。
一方、ワイヤー矯正は、食事中も装置がついたままです。
矯正装置が取れたり、引っかかったりする可能性があるため、粘着性の高いものや繊維質のものを食べる際は注意しましょう。
ただし、インビザラインとワイヤー矯正、どちらの矯正でも歯が動き出すと食事中に痛みを感じやすくなります。
矯正中は固い食べ物は避けたほうが無難でしょう。
7.歯磨きしやすいのはどっち?
インビザラインは自分で取り外しができるので、矯正前と同じように歯磨きができます。
マウスピース自体も洗浄できるので、清潔に保ちながら矯正を進められます。
一方、ワイヤー矯正は装置が複雑についているため、歯磨きの際は工夫が必要です。
歯ブラシのみでは歯と装置の間に食べかすが残りやすいため、タフトブラシや歯間ブラシを併用してブラケットの周囲を丁寧に磨きましょう。
8.自己管理しやすいのはどっち?
自己管理が治療に影響しにくいのは、ブラケット矯正です。
自分で装置の取り外しができないので歯医者さんでの定期的な調整が必要になります。
ワイヤー矯正は矯正器具を自分で着脱できないため、自分で管理をしなくても日々歯は動いていきます。
一方インビザラインは、矯正装置を自分の好きなタイミングで取り外しできますが、
順調に進めるためには毎日20時間以上の装着が必要です。
基本的には食事中と歯磨き以外での装着が求められるため、自己管理がかなり重要となります。
なかには食事のたびにマウスピースを外し、歯磨きをしてから再び装着するのが「めんどくさい」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
職業柄、長時間のマウスピースの装着が難しい方、
めんどうくさがりで自己管理が不安な方は、
取り外しが不要なワイヤー矯正が向いていることもあります。
9.まとめ
インビザラインとワイヤー矯正はどちらの矯正方法がいいかは、
お口の環境だけでなく生活習慣や重視する項目によって変わってきます。
まずは一度歯医者さんで専門家にご希望を相談のうえ、お口の環境を検査することで
よりご自身に合った治療法を知ることができます。
当院の矯正担当医は、インビザラインの認定ドクター。
豊富な知識を持ち、自身も矯正経験がある専任コンシェルジュが常時在籍し、皆さまの様々なお悩みに対応しております。
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