【歯並びと食事】子どもの歯並び 良くなる食べ物 悪くなる食べ物
こんにちは。
大阪市北区 南森町 増田歯科・矯正歯科 管理栄養士の宮本です。
お子さんのお食事とお口の環境との関係について、知っていますか?
歯並びは遺伝的な要因だけでなく、習慣的な要因も受けて形成されます。
特に乳幼児期~学童期にあたる、お口の環境形成期は、普段のお食事がその後の歯並びに大きく影響する時期です。
この時期に正しいポイントを知り、お食事を少し工夫していただくことで、きれいな歯並びで将来的にも虫歯になりにくいお口を育てることができます。
今回は、歯並びに良い影響を与える食べ物、注意が必要な食べ物と、お食事の工夫について解説します。
1,歯並びはいつ決まる?
2,歯並びに良い食べ物
3,注意してほしい食べ物
4,「お口育て」につながるオススメのメニュー
~まとめ~
1,歯並びはいつ決まる?
お子さんの「歯」の形成は、生まれる前の胎児の状態からはじまりますが、「歯並び」の形成も、歯が生え始める前の0歳時点からはじまります。
母乳・ミルクの与え方や、抱っこの仕方がその後の歯並び形成に繋がるからです。
3~5歳ごろになると乳歯も生えそろうため、食事のバリエーションも増えてきます。
この時期からのお食事を工夫することで、将来的な歯並びやお口の健康に良い影響を与えることができます。
2,歯並びに良い食べ物
歯並びに良い影響を与える食べ物として、食感と栄養素の2つのポイントに分けて解説します。
普段のお食事に手軽に取り入れられそうなものから、試していただければと思います。
①よく嚙んで食べる必要のあるもの
歯はあごの骨がある範囲にしか生えることができないため、あごの骨が小さすぎると、歯が生えそろうために必要なスペースが確保できません。
行き場を無くした歯が、本来の歯列からはずれた位置に顔を出したり、かたむいて生えたりすることによって、歯並びが悪くなってしまいます。
あごの骨を育てるには、「よく噛むこと」がポイント!
お口周りの筋肉を使うことによって、歯がキレイに並ぶためのあごの骨を育てることができます。
玄米ご飯や麦ごはん、根菜類や果物、線維性の葉物や豆類など、よく噛んで食べるメニューも積極的にお食事に取り入れましょう。
また、汁ものは水分が多すぎると、具を流し込んで飲むことがクセになりやすいので注意が必要です。
具だくさんにして汁気を少なめによそえば、自然ん噛む回数も増やせます。
②お食事で積極的に摂りたい栄養素
・カルシウム
カルシウムは歯の構成成分で、強い歯を作るには必須の栄養素です。
また、虫歯に対抗する「再石灰化」というはたらきを促す作用もあります。
<食材例>
- 乳製品(ヨーグルト、チーズ等)
- 小魚
- 大豆
- ゴマ
- ひじき
- 卵
・ビタミンD
カルシウムを吸収するにはビタミンDが必要です。
不足している状態だと、せっかくカルシウムを摂っても体に吸収されないことになるので、カルシウムと合わせて摂りましょう。
また、ビタミンDはアレルギー症状を抑えるはたらきもあります。
アレルギー性鼻炎による口呼吸を予防することで、お口周りの成長を促すことができます。
<食材例>
- 魚類(鮭、イワシ、しらす、ぶり等)
- きのこ類(干しシイタケ、マイタケ、エリンギ等)
- 卵
- キクラゲ
3,注意してほしい食べ物
3歳以降になるとおうちの外での社会的な交流も増えるため、それに伴い口にする食材の数が増えるお子さまも多くいらっしゃるかと思います。
同時に、好奇心も旺盛になり自我もはっきりしてくるぶん好き嫌いも目立ち始め、食事やおやつの選択に悩む保護者の方も少なくありません。
園に通っている場合や上にご兄弟がいらっしゃる場合は、「全てを完全に摂らない!」ということは難しいので、まずはポイントを知っていただくことから初めていただけると嬉しいです。
① 糖分の多い食品
乳歯の虫歯は進行が速く、治療開始が遅れてしまうとその後の歯並びにも悪影響を及ぼしてしまいます。
ですので、虫歯菌のエサとなる「糖分」の摂り方に気を付けることが重要です。
甘いお菓子の中でも、チョコレートやクッキー、ソフトキャンディーなどは歯に付着しやすいため、特に注意が必要です。
食べた後は歯磨きをして、食べかすがいつまでもお口に残らないようにしましょう。
② 酸性の強い飲み物
歯は酸に弱いため、酸性の強い飲み物をダラダラと飲んでしまうことで虫歯になりやすいお口になってしまいます。
特に、夏場になるとスポーツドリンクやジュースなどを飲む機会も増えるかと思います。
おやつとして摂る場合は良いのですが、これらは酸性度が強いだけでなく糖分も含まれているため、水分補給目的としての使用はさけましょう。
夏場の水分補給も、お水かお茶がベストです。
③柔らかいものに偏った食生活
うどんやハンバーグ、ふかふかのパンは柔らかくて食べやすい上に美味しいため、好んで食べるお子さんも多いかと思います。
しかし毎日のお食事が柔らかいものばかりに偏ったお食事になると、お口周りの筋肉を使う機会が減ってしまいます。
噛まないことが癖になってしまうと、あごの骨の成長時期を逃してしまう可能性が高く、その後の歯並びにも悪影響が。
お子さんが食べやすい食材と、よく嚙んで食べる食材、バランスよく組み合わせたお食事やおやつが、良い歯並びへのポイントです。
4,「お口育て」につながるオススメのメニュー
では、どんな食事やおやつがいいのでしょうか?
この時期のお子さまに当院でオススメしている、比較的手軽でお口の環境形成にも役立つメニューは「混ぜご飯」です。
推奨するポイントは”いろんな固さ・食感が合わさって”いること。
お子さんが自然によく噛んで食べられるだけでなく、噛む過程で「食塊」を作るため、舌の運動にもつながります。
食べやすい一口サイズも良いのですが、「かぶりつく」行為にもトレーニングの効果があるため、手のひらサイズにして見守りながら食べるとなお効果が高まります。
また、食材の選択によって栄養素を補給することもでき、具材によって味や食感がかわるため飽きにくいこともオススメ理由のひとつです。
前述のカルシウム、ビタミンDを含む食材はもちろん、下記のような組み合わせも試してみてください。
<栄養素別!オススメの組み合わせ>
◎ビタミンB群、ナイアシン
玄米+鮭+ごま 鶏胸肉+舞茸 ツナ+枝豆
◎ビタミンB群、マグネシウム
わかめ+とうもろこし 鯖缶+玄米
◎ナイアシン
かつお節+舞茸 たらこ+エリンギ 焼き鯖+海苔
◎鉄分
小松菜+牛肉 アサリ+にんじん(水煮缶汁ごと炊き込み)
まとめて作って冷凍しておくと、忙しい朝やおやつにも手軽にお口トレーニングと栄養補給ができて便利ですね^^
※ご家庭での保存環境によって変わる場合もありますが、冷凍保存の場合、通常2週間、最大で1カ月以内には食べきっていただくことがオススメです。
~まとめ~
歯並びの形成は生後間もなくから始まりますが、特に上顎の成長が始まる3~5歳ごろからは、お食事を工夫することで良い歯並び育成につなげることができます。
カルシウムやビタミンDを含む食品を積極的に摂取し、硬い食べ物を噛むことで顎の発達を促しましょう。
しかし、この時期を過ぎてしまっても、7~8歳ごろまでは子どもの歯並び対策のスタートに間に合います!
また、定期的な歯科検診と正しいケアを継続することで、きれいな歯並びと同時にお口の健康を保つことができます。
お子さんの歯並びや嚙み合わせ、お食事に関して気になる場合は、随時ご相談も承っております。
小さな疑問や不安でも構いません。
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