【歯磨き好きな子に!】赤ちゃんの歯ブラシデビュー基本講座!
赤ちゃんの歯ブラシデビューはいつから?
正しい方法とポイントを徹底解説
こんにちは。
大阪市北区 南森町 増田歯科・矯正歯科で理事長をしております、歯科医師の増田です。
子育てに少しだけ慣れてきて離乳食開始が見えてきたころに
「そういえば、いつから歯ブラシを使い始めればいいの?」
「いろいろ聞くけど、結局どのように歯磨きを始めればいいの?」
と不安や疑問を感じる保護者の方は少なくありません。
実際に、適切な赤ちゃんの歯ブラシデビューは、単なる虫歯予防ケアだけではなく、将来の歯の健康や虫歯予防、さらには歯並びにも影響を与える重要なステップになります。
今回は、適切な開始時期や歯ブラシの選び方、磨き方のコツ、歯磨きを嫌がる赤ちゃんへの対応策、そして適切なタイミングで歯ブラシデビューをすることで得られるメリットについて解説します。
1,赤ちゃんの歯ブラシデビューはいつから?
2,歯ブラシ選びのポイント
3,赤ちゃんの歯磨き方法とコツ
4,歯ブラシデビューのポイント
5,生後4カ月の歯ブラシデビューがもたらすメリット
~まとめ~
1,赤ちゃんの歯ブラシデビューはいつから?
□最初の歯が生え始める前の生後4カ月ごろが最適!
当院では、赤ちゃんの歯ブラシデビューの適切なタイミングは、指しゃぶりを始めたときの生後4か月ごろをおすすめしています。
「え?歯が生えるのはもう少し先じゃないの」と疑問におもいますよね。
通常、生後6か月頃には下の前歯が生え始めますが、個人差があり、早い子では生後3か月頃、遅い子では1歳を過ぎてから生え始める場合もあります。
このタイミングにお口の中にブラシを入れても大丈夫なように、先立ってトレーニングを始めることが、「歯磨き大好き」のポイントになるので、4カ月ごろ、とお伝えしています。
とくに、歯が生え始めた直後は、歯の表面に歯垢(プラーク)が付着しやすく、放置すると虫歯の原因となります。
そのため、たとえ歯が1本しか生えていなくても、適切なケアを始めることが大切です。
いきなり始めると抵抗感があるお子様もいるため、歯が生えてくるまでに歯ブラシに慣れておくと安心です。
こうお伝えすると
「うちの子は生後4か月を過ぎたからもう手遅れなのか?」
と不安になる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、この「4カ月」というのはあくまでも、「歯磨きに抵抗感なくスタートができる」適切な時期です。
過ぎたからと言って歯磨きデビューが失敗なわけではありませんので、過剰に心配されなくて大丈夫ですよ。
□遅くとも1歳までにはスタートしよう
しかし、歯がある程度生えてきたころを過ぎて歯ブラシデビューが遅れてしまうと、歯垢がたまりやすくなるため、虫歯リスクが高まる可能性があります。
また、赤ちゃんが歯ブラシを使うことに慣れる時期を逃すと、ブラシが口の中で動くことに嫌悪感を示すお子様もでてくるので後々の習慣化が難しくなることもあります。
遅くとも1歳までには、歯ブラシを使ったケアを始めるよう心がけましょう。
2,歯ブラシ選びのポイント
赤ちゃんの歯ブラシデビューでは、お口の成長に合わせて適切な歯ブラシを選ぶことが非常に重要です。
お子様にピッタリのものを使用することで安全で効果的なケアを行うことができます。
1. ヘッドが小さく、毛が柔らかいものを選ぶ
赤ちゃんの口は非常に小さく歯茎もデリケートなため、小さなヘッドで毛が柔らかい歯ブラシを選ぶことが大切です。
ヘッドが大きすぎると口の中で動かしにくく、毛が硬いと歯茎を傷つけてしまう可能性があります。
2. 持ちやすいハンドルデザイン
歯磨きのスタートは、赤ちゃん自身が握って持てる太めのハンドル付き歯ブラシを選びましょう。
おもちゃのように遊んで、歯ブラシに興味を持たせることが可能です。
※遊ぶときは、安全のため、お子様から目を離さないようにしましょう
3. 安全性を重視
赤ちゃんは歯ブラシを噛んだり、突き刺してしまうことがあります。
そのため、ハンドルが丸みを帯びたデザインや、誤飲防止のための安全ガードが付いている歯ブラシを選ぶことが重要です。
さらに、歯ブラシの素材が身体にとって安全であることも確認しましょう。
上記でご紹介した歯ブラシは、当院でも取り扱いしております。
市販のもので選択に悩まれる場合は、クリニックで購入いただくと確実です。
4. ガーゼや指サック型ブラシを活用
歯ブラシに抵抗を感じる赤ちゃんには、ガーゼや指サック型のブラシから使用し始めて、「お口の中に何か入ることに慣れる」のも1つの方法です。
赤ちゃんの歯や歯茎を優しく拭き取ることができ、歯ブラシデビューへの移行につなげることができます。
3,赤ちゃんの歯磨き方法とコツ
1. 歯磨きの準備と環境作り
「歯磨きは楽しい」と思ってもらうためには、赤ちゃんをリラックスさせる環境を整えることが重要です。
歯が生える前なら、磨く必要がないので、始めは遊びの一環として歯ブラシを取り入れてみることから始めましょう。
慣れてきたら保護者の膝の上に寝かせてみたり、赤ちゃんを仰向けに寝かせてみたりすることで、歯や口の中を確認しやすい姿勢を作ります。
お気に入りのおもちゃを持たせたり、楽しい音楽を流すと、赤ちゃんがリラックスしやすくなります。
ここで保護者の方に必ずしてほしいことは、笑顔で楽しそうに声がけしながらトレーニングすることです。
2. 基本的な磨き方
歯が生えてきたら「磨く」ことが必要になってきます。
赤ちゃんのお口の中は大人と比較してもまだまだ未発達です。
いくつかのポイントを抑えながら磨きましょう。
・優しい力で磨く
歯ブラシを使って歯の表面を軽く撫でるように磨きます。
強く磨きすぎないよう注意しましょう。
・短時間で終える
初めは数秒程度から始め、赤ちゃんが慣れるにつれて少しずつ時間を延ばしていくと良いでしょう。
・歯の裏側や隙間もケア
前歯の裏や歯と歯の間に汚れがたまりやすいため、見逃さずに磨きます。
子ども用のフロスを使うと、よりケアがしやすいのでおすすめです。
3. 歯磨きを嫌がる場合の対処法
楽しい雰囲気を作る
歌を歌ったりなど、歯磨きの時間を楽しいものにすることで、赤ちゃんが歯磨きにポジティブな印象を持つようになります。
保護者の方も一緒に磨いて、歯磨きしているところを見せていただくとより効果的です。
お気に入りのグッズを使う
赤ちゃんが興味を持つようなデザインの歯ブラシを選ぶことで、自分から歯磨きをしたいと思わせる効果が期待できます。
また、歯ブラシや歯磨きペーストを数種類用意しておいて、「今日はどれにする?」とお子様自身に選んでもらうのも1つの方法ですよ。
お子様の「自分で選んだ!」という達成感から、歯磨きへの気持ちを前向きにとらえやすくなります。
段階的に慣れさせる
最初は歯ブラシを口に入れるだけでも十分です。
徐々に磨くステップに移行していきましょう。
これらのことを試しても、歯磨きを嫌がる場合があると思います。
短期間で克服を目指そうとせず、お子様の様子をみながら根気強くトレーニングしていきましょう。
保護者の方だけで頑張ろうとせず、思い切って歯科クリニックでプロにも頼って二人三脚で進めていくと心強いかと思います。
4,歯ブラシデビューのポイント
1. 歯磨き粉の使用に注意
歯が生える前の歯磨きは、何もつけなくて大丈夫です。
歯が生えてきてからフッ素入り歯磨きペーストを使用する場合は、米粒大程度の少量を使用し、赤ちゃんが飲み込まないよう注意してください。
また、お子様の年齢に応じて適切な歯磨きペーストを使用することもポイントです。
現時点でどんな製品を使用したらいいか、歯科クリニックで相談しておきましょう。
2. 夜の歯磨きを重視
3食毎回しっかり磨くのはとっても大変です。
なので、1日の中でも虫歯が発生しやすい時間帯「就寝時」に入る前の夜の歯磨きはしっかり行い、糖分を歯に残さないようにしましょう。
3. 定期検診を受ける
歯磨きデビューと同時に、赤ちゃんの歯が生え始めたら歯科検診を受けることをおすすめします。
プロから適切なケア方法やケアグッズのアドバイスをもらえるだけでなく、早期の虫歯予防や歯並びチェックもすることができます。
5,生後4カ月の歯ブラシデビューがもたらすメリット
低月例からの赤ちゃんの歯ブラシデビューは、以下のようなメリットがあります。
- 虫歯予防
早期からのケアにより、歯が生えて以降のケアもスムーズにいくため、虫歯リスクを大幅に軽減できます。
- 歯磨き習慣の確立
ルーティンが確立する前の乳児期から歯磨きを習慣化することで、大人になっても健康な歯を維持しやすくなります。
- 歯磨きが「好き」になる
お口の中にブラシが入ることが”当たり前”の感覚は、楽しい歯磨きにつながります。
赤ちゃんは離乳食を食べる練習として、生後4か月ごろからお口の中に手やおもちゃを入れて、「感覚」をつかんでいます。
この「感覚」の一つに歯ブラシが入っておくと、歯磨きトレーニングにとっては非常にありがたいです。
始め方や進め方、グッズ選びに迷ったらお気軽にご相談くださいね!
~まとめ~
赤ちゃんの歯ブラシデビューは、生後4か月ごろのタイミングが理想的です。
ですが、過ぎたからと言ってトレーニングが失敗したわけではありません。
この記事を読んでいただいた”今日から”1歩ずつ、歯ブラシに慣れていきましょう。
当院では、専門スタッフによる「赤ちゃん歯科」をおこなっており、歯ブラシデビューだけでなく授乳の方法や離乳食の与え方などに関するアドバイスも行っています。
歯磨きデビューに関するお悩みはもちろん、他の小さな疑問や不安でも構いません。
少しでも気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください!
ベビーカーでのご来院や、お子様のご相談と合わせて保護者の方の検診・クリーニングも大歓迎です。
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