口臭の原因を知って対策!今日からセルフでもできる口臭対策
こんにちは。
大阪市北区 南森町 増田歯科・矯正歯科で理事長をしております 歯科医師の増田です。
新生活、新しい環境になった方も多いこの春、
「自分のお口の臭い、大丈夫かな?」
ふと気になったことはありませんか?
実は、口臭は対人関係に影響を与えるだけでなく、お口をはじめとする全身の健康状態を映し出す、重要なサインの一つでもあります。
しかし、口臭の原因をしっかり理解し、正しい対策を講じている人は意外と少ないのが現実です。
今回は、口臭の主な原因と、それぞれのケースに応じた適切な改善策について詳しく解説していきます。
毎日の生活に取り入れられる実践的な方法を知り、口臭の悩み解消にお役立ていただければと思います。
1、口臭の主な原因とは?
1,口腔内の問題(80%がこのケース)
2,食生活の影響
3,体の不調が原因の口臭
2,日常で実践できる口臭対策
1,正しい歯磨き習慣を身につける
2,舌のケアをする
3,口を乾燥させない
~まとめ~
1、口臭の主な原因とは?
口臭の原因はさまざまですが、大きく分けると 「口腔内の問題」「食生活の影響」「体の不調」 の3つが関係しています。
それぞれの原因や対策を詳しく見ていきましょう。
1,口腔内の問題(口臭のおよそ80%がこのケース)
口臭の約80%は、お口の中の環境が原因で発生するといわれています。
その中でも特に多いのが以下の3つの要因です。
① 舌苔(ぜったい)
舌の表面に付着する白っぽい汚れが「舌苔」です。
舌苔には大量の細菌が付着しており、これが分解されることで強い口臭の原因になります。
特にお口の乾燥や唾液の減少があると、舌苔が厚くなりやすくなります。
対策
- 舌専用ブラシや舌クリーナーで、毎朝やさしく清掃する(1日1回が目安)
- 舌を傷つけないように、強くこすりすぎない
- 口の中の乾燥を防ぐため、こまめに水分補給する
② 虫歯・歯周病
虫歯や歯周病は、口臭の大きな原因のひとつです。
特に歯周病は、歯茎の炎症によって膿が発生し、特有の強い口臭を伴うことがあります。
また、虫歯が進行すると歯の神経が腐り、不快な臭いの原因になります。
対策
- 定期的に歯科検診を受け、虫歯や歯周病を早期に治療する
- 正しいブラッシングでプラーク(歯垢)をしっかり除去する
- 歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、歯と歯の間の汚れを取り除く
③ 口の中の乾燥(ドライマウス)
唾液にはお口の中の細菌を洗い流す作用があり、唾液が減ると細菌が増えて口臭の原因になります。
特に、日常的にお口がポカンと空いていて口呼吸の習慣がある人は、お口の中が乾燥しやすく、口臭のリスクが高まります。
対策
- こまめに水分補給をする(特に朝起きたときや食事後)
- よく噛んで食べることで唾液の分泌を促進する
- 鼻呼吸を意識し、口呼吸を改善する
2,食生活の影響
口臭は、日々の食生活とも深く関係しています。
食べ物によっては、体内に取り込まれた後、口臭の原因になることがあります。
① ニンニク・ネギ・アルコールなどの摂取
ニンニクやネギ、アルコールにはそれぞれに強い臭いの成分が含まれており、血液に取り込まれた後、肺を通じて呼気として排出されます。
それが口臭となって吐く息が気になる場合もあります。
対策
- 食後に緑茶を飲むことで臭いを軽減(カテキンが口の中の細菌の増殖を抑える)
- 食後の歯磨きを徹底し、舌苔の除去を意識する
- ガムを噛んで唾液の分泌を促す
② 糖質や脂肪の多い食事
糖質や脂肪を過剰に摂取することも、口臭が発生する原因の1つです。
糖質は菌のエサとなるため虫歯や歯周病が発生しやすくなり、進行よってニオイが強くなってしまいます。
対策
- 野菜や発酵食品を積極的に摂取し、腸内環境を整える
- 過剰な糖質や脂肪の摂取を控える
- 食物繊維を多く含む食品を積極的に取り入れる
3,体の不調が原因の口臭
また、口腔内だけでなく体の健康状態が影響する場合もあります。
① 胃腸の不調
胃の調子が悪いと、消化不良によるガスが口臭として現れることがあります。
特に、胃炎や逆流性食道炎があると、酸っぱい臭いや苦い臭いを感じることがあります。
対策
- 胃に優しい食事を心がけ、暴飲暴食を避ける
- 食後すぐに横にならず、胃酸の逆流を防ぐ
- ストレスの発散を意識して、胃腸の健康を維持する
② 内科的疾患(糖尿病・肝臓病など)
糖尿病や肝臓病、腎臓病などの全身疾患も、口臭を引き起こすことがあります。
これらの病気では、アセトン臭やアンモニア臭のような独特の臭いが発生することが特徴です。
対策
- 定期的に健康診断を受け、体調管理をする
- 口臭が長期間続く場合は、歯科だけでなく内科の受診も検討する
- 病気をが診断された場合は担当医の指示に従い進行を予防する
2,日常で実践できる口臭対策
1,正しい歯磨き習慣を身につける
お口の環境を保つのに、毎日のセルフケアは非常に重要です。
ご自身のケアに自信がない場合や、ケアをしているのに粘着きや汚れが気になる場合は、歯医者さんでセルフケア指導を受けられることをおすすめします。
- 食後に歯磨きをする(特に寝る前は念入りに)
- 歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使う(歯ブラシだけでは落とせない汚れを除去)
- どうしても歯磨きができない場合は、応急処置としてマウスウォッシュを活用する(細菌の繁殖を抑える)※歯磨きと同等の汚れを取りのぞく効果はありません
2,舌のケアをする
前述のように、舌の汚れ「舌苔」にはたくさんの菌が含まれているため、これを日常的にケアすることも口臭対策として効果的です。
- 舌ブラシで舌苔を除去
- 1日1回程度、優しく磨く(やりすぎはNGです!)
3,口を乾燥させない
口呼吸が癖になっている場合は、ドライマウスのケアも今日から無料でできる対策として非常に有効です。
- こまめに水を飲む
- ガムを噛んで唾液分泌を促す
- 鼻呼吸を意識する
~まとめ~
口臭は、見えないエチケット。
原因を知り、それに応じた適切なケアを行うことで、十分に予防や改善をすることができます。
当院では、口臭がどれくらいしているのかを測定する「口臭検査」もおこなっております。
口臭が気になる方は、ぜひ一度歯科検診と合わせて一度受けてみてください。
お口のニオイは親しい間柄であってもなかなか相談しづらい話題ですが、お口のプロである私たちには、遠慮せずにお気軽にご相談いただければと思っております!
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