不定愁訴の原因(1) 増田歯科・矯正歯科
前回話した4つの分類を詳しく見ていきます。
今回はAの部分「舌の筋肉の発達が不良だったり、舌全体に異常があると…」
についてお話しします
人は誕生したとたんに舌を使います
それは呼吸をするため、そして唾液、母乳、ミルクなど、液状のものを飲むためです。
その後その行為を繰り返し、声を出しながら、舌の筋肉がだんだんでき上がっていくのです
さらに発達していくと、固形物を噛み、その噛んだものを舌の動きで口の奥へと自然の動作で運び、飲み込んでいきます。
舌の筋肉の発育は舌の先の方から奥の舌根部に向けて力がついてきます
舌の奥の舌根部の筋肉がついていないと、液状のものは飲み込めますが、固形物、それもかたいものほど飲み込むことが下手で、苦手です
給食を食べるのに時間がかかる子、噛んでも飲み込めないで、口の中に物をほおばってしまう子、やわらかいものばかり好む子などが例です。
ファーストフードやカレーライスなどやわらかく「飲み込む努力のいらないもの」が大好きな子は、舌に力がないので発音の方もはっきりせず、甘ったれたしゃべり方です
こうした子は舌に筋肉をつけるようにしても、発音がしっかりするまでにはかなりの時間がかかります
舌の筋肉や筋力の発達がうまくいかない子どもや、発達しないままに終わった大人の舌は、だらりとしたアメーバのような状態です
正常な舌の位置より下顎の歯列の中に沈下すると、舌はのどの方に流れ落ち、気道がふさがれた状態です
当然、酸素の取り込みを妨げられて、完全な酸素不足になってしまうので、口で一生懸命呼吸します
こうゆう子は唇が上唇に比べて下唇が妙に腫れて大きく、ピンク色だとしてもピカピカしているのが特徴です
下唇だけが大きくなってしまいます